“映画づくり、人づくり、まちづくり”
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“三河映画” THE FILMS COMMUNE

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2017/06/20
クランクアップしてもなお撮影中

映画「Ben-Joe」では
“赤い花”が大切な
イメージ・アイテムとなっている

脚本を読むと例えば
「郊外の駅
 赤い花が咲いている畑の向こうにホームがあり
 電車が入ってくる」
と書かれている場面がある

撮影のためスタッフは
赤い花畑が近くになる駅を
しらみつぶしに探すことになる

だがそんな都合のいい場所は
なかなか見つからない

そんな中
隣にコスモス畑が広がる
駅が見つかる
しかし「よしこれでOK!」
というわけにはいかない
なぜなら物語の設定の季節が春だからだ

結局1年以上かけても
条件に合った駅は見つからない
そこで赤い花を大量に手に入れ
駅の隣の空き地に
植えこむ作戦を考える

そうなると
三河映画の場合
花農家と話し合いが始まる

前作「幸福な結末」でも
ひまわりをロケ地に植えての撮影を試みたが
イメージ通りにいかず
あえなくボツになるという経験もあったので
リベインジとなる

花農家との話し合いも進み
撮影時期が近づいて来た
「さあいよいよ撮影か」と思いきや
現場に足を運ぶと
空き地がいつの間にか
麦畑に変わっている…

あえなくその作戦を断念
次に考えられたのが
駅と花畑を合成するという作戦だ

そこで
あたり一面の赤い花畑を
全国各地から探すことに…

ついに最適な花畑が見つかるが
見所のピークを調べたら
なんと“今週”とある

翌日
撮影機材を抱えて現地に出発!

これがつい先日の話である
クランクアップをしても
実景撮りはまだまだ終わらない…

監督
岩松あきら

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2017/06/12
三河映画第三弾「すみれカフェ」 原作者×監督

先日夜行バスに乗り込んで
東京へ向かう
「すみれカフェ」の原作者の方に会うためだ

六本木のとある事務所で落ち合い
「Ben-Joe」の仮編集した映像を
彼に一部観てもらうが
強烈過ぎたのか
言葉を失われる…

場所を居酒屋に移し
「すみれカフェ」の
世界観
テーマ
キャラクター…
思いつくままに語り合う

これが無茶苦茶楽しい
クリエイティブなことを語り合うほど
至福な時はない

別れ際に彼に
「映画はすべてお任せします!」
と言われガッチリ握手を交わす

数日して彼から
キャラクターについての
覚書が送られてくる

こちらの想像を超える設定が書かれており
テンションがますます上がる

弁護士であるため
話はとてもリアルなのだが
これにさらなる想像力が加わり
世界観がどんどん膨らんでくる
どんな映像になっていくのか
今から非常に楽しみである

監督
岩松あきら

※写真は、「すみれカフェ」原作者と監督の語らい。

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2017/06/08
“才能”とは“持久力”

今までも映画制作や
演技指導に関係する
講師をする機会は多々あったが

最近映画にとは直接関係ない
講演会の依頼が増えてきた

三河映画は「映画づくり」を通して
「人づくり」「まちづくり」を
実践していることもあり

地域活性化や夢
人材育成をテーマにして
話をして欲しいと
お願いされることが増えた

25年間教師をしてきたこともあり
人前で話すことは比較的慣れているのだが

テーマがテーマなので
参加者の面々は目上の方ばかりで
正直恐縮することしきりなのである

いずれにしても
自分の好きなことをやり続けてきたことで
人の役に立てることほど嬉しいことはない

「人の役に立てることをしたい」

そう思っていても

「自分に何ができるのか」
「自分にどんな才能があるのか」

思い悩んでいる人は多いと思う
そんな人たちに何か言えることがあるかとすれば

“誰でもできることを
誰もやらないほど続ける”

これしかないと思う

確かに世の中には
天性の才能をもっている人はいる
しかし実際には
目に見えない“才能”を言い訳にして
努力をしない自分を肯定していることが
多いのではないだろうか

何事もやってみないと分からない

才能の差は小さいが努力の差は大きい
“継続は力なり”

そう思って努力を続けることも大事なことだろう
それでも“才能”があるかどうか不安であれば
“才能”とは“持久力”だと思えばいい

ただし
嫌いなことを続けるなんてことは
誰にもできはしない
当たり前だが
好きなことしかやり続けることはできない

“好きこそものの上手なれ”

とはよく言ったものである
ただただ好きなことを好きなだけやり続ければいいのだ

「え? 好きなことが分からない?!」

それだったら上手い下手に関係なく
いろんなことにどんどん挑戦すればいい
きっと楽しいことを見つかるはずだ
それこそ
“下手な鉄砲も数打ちゃ当たる”だ

監督
岩松あきら

※写真は講演会中の岩松監督

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2017/05/22
“まちおこし”映画について

映画制作・上映によって
地域活性化を行いたい

そんな思いで
“まちおこし”映画の企画は
全国各地で立ち上がっている

問題なのは
映画で本当に“まちおこし”はできるのか?
ということ

“まち”というのは
“人”の集合体であるから
“まち”を活性化させるというのは
多くの“人”を熱くさせるということ

お金の力で
“人”が動いても
“人”は熱くならないし
後で何も残らない

一方
夢や情熱の力で
“人”が動けば
“人”は熱くなる
後には人間力のついた“人”が残る

三河映画は
後者のやり方を押し進めて
“映画づくり”をしながら
“人づくり”をおこなっている

“映画づくり”で育った“人”たちが
“まち”へと広がり
次第に“まち”が盛り上がっていく…

単に自分たちの作品を
上映することだけを考えるのではなく
こうした三河映画のやり方が
“まちおこし”の一つの形として
全国各地を盛り上げる一旦を担う
そんなことができないだろうか…

編集の合間
そんな構想が頭の中をグルグル巡っている

監督
岩松あきら

(写真は三河映画第二弾「Ben-Joe」での地元の方とかかわりを綴った新聞記事)

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2017/05/16
全国上映への道

今は“Ben-Joe”の編集を
淡々と行う日々だが

そんな中
上映の形についても
あれこれ考えたりもする

映画が完成したのちには
全国でより多くの人に観てもらいたい
作り手としては
当然の思いである

現状では
自主映画の監督たちが
自分の作品を上映する際
ミニシアター系の映画館に
レイトショーの回に上映するのが
スタンダードな方法だと思う

もちろん映画館に支払う代金は
簡単には支払えるような額ではない
全国数か所ともなれば
その総計はかなりのものになる
上映すればするほど
赤字になってしまう
これが実情だろう

そうなると現実的には
自分たちの地元の映画館でのみの上映となり
どうしても客席は知り合いばかりで
埋められることになる

ただし
映画館で上映したという
既成事実ができれば
映画情報誌に載ることも
レンタル屋に並べることも可能になる

やはり“これでよし”と
手を打つべきなのだろうか

今までの路線に従って
情熱と時間を費やしてつくり上げた作品を
赤字になって上映するしかないのだろうか…

“Ben-Joe”
そして“幸福な結末”も
同様の形で上映するしかないのだろうか…

いや
既成のやり方に納得がいかないのであれば
新しい方法を試みれば良いだけだ

三河映画が今まで行ってきた
無謀なチャレンジの数々
それを信じてくれた人たちに支えられて
私たちはここまで辿り着くことができた

信じてくれた人たちが
信じて良かったと思えるよう
これからも完成・上映に向けて全力を注いでいく

そんな大きな野望を持って
撮影同様
チャレンジに満ちた上映にしていきたい

監督
岩松あきら

(写真は名古屋のミニシアター系映画館「シネマスコーレ」)

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2017/05/10
役者から見える景色 (助監督編)

三河映画の助監督の高橋佑奈
彼女も三河映画に
すべてを懸かけたひとりです

彼女は当初役者として
三河映画のオーディションを受け
私が演じた早紀役に志願していました

キャスティングはされなかったものの
そのままスタッフとして参加
大学卒業後もそのまま居残り
クランクアップまで
三河映画を支え続けました

合宿所で私は
いつも彼女と隣同士で寝ていました
まさに寝食共にした仲です

そんな彼女が
三河映画の仲間と共に闘い
歯を食いしばる姿を
幾度となく見てきました

彼女はどんなに壁にぶつかろうと
「やります!」
「やらせて下さい!」
と言い続けてきました

どうしてそこまでしてまで
闘い抜こうとするのか
いっそ逃げ出してしまえば楽になるのに
とさえ思うこともありました

でもそれは
監督をはじめ
熱い想いを胸に闘う
三河映画のメンバーに出会えたこと

成長したいと思う
彼女自身の熱い気持ち

そんな周りと自分の熱さが
きっと彼女を
突き動かしていたのだと思います

また彼女が助監督として
撮影現場に居ることは
正直私にはプレッシャーでした

早紀役をやりたかった人が常に
目の前で演技を見ているのです

毎日必死で闘っている
彼女を見ていると
彼女には負けないように
私もがんばらないといけない

こんな早紀じゃ
きっと彼女は納得しない!
彼女が納得しなかったら
お客さんには絶対に伝わらない!
そんな思いを心に
全力で早紀を演じ続けました

だから
私が力一杯早紀を
演じることができたのは
涙しながらもがむしゃらに
闘い抜いた彼女が
そばにいてくれたからなのです

今は役者同士として
熱く語り合える仲間です

早紀

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2017/05/02
役者から見える景色 (地元の方たち編)

三河映画は
愛知県三河を中心に
いろんな地域の方の協力あって
成り立っています

私自身も実のところ
撮影が始まった頃には
そのことをよく分からないでいました

撮影が進みロケ地を巡るごとに
そのことをひしひしと感じていったのです

撮影に明け暮れた一年半
たくさんの方々が
手弁当で映画制作に打ち込む
私たちを支えてくださったおかげで
幸せな映画づくりができました

今回はその一端ではありますが
合宿撮影を行なった
津具でのお話をしようと思います

“Ben-Joe”のクライマックスシーンは
丸々3日間朝から夜まで使って撮影されています
このシーンで重要な役割を占めていたのは
大量の消えもの(※)の存在でした

これらの消えものは
地元津具の方々が
早朝から集まってスタッフと一緒になり
用意してくださったものなのです

だがしかし…
1日目の撮影が終わり
私と監督は話し合った末
同じシーンを違うアプローチで
もう一度撮り直したいと提案したのです

撮影時間が延びるだけでなく
大量の消えものの準備のことを思うと
簡単には受け入れられない提案だったと思います

しかし
撮影現場のスタッフはもちろんのこと
地元津具の方たちも口を揃えて
「やりましょう!」と対応してくださいました

この人たちは神様なのか?

そう思うほど
たくさんの方たちの理解と努力で
私たちは最後まで闘い抜くことができました

津具の方々への感謝は
この1シーンの撮影のことだけではありません

撮影中ずっと
食事の準備や差し入れをしてくださり
(津具のトマトが本当に美味しい!)
ロケ地の協力に
衣装や小道具の貸し出し
夏は合宿所の提供
秋から冬には長期間の宿泊…

こんなスペースでは語り尽くせないほど
たくさんの方の思いが詰まっている作品でもあります
本当に本当にありがとうございました!

早紀

※消えもの:
 使うと消耗して一回しか使えない小道具。
 ここでは飲食物のこと。

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2017/04/27
三河映画 第3弾!

先日郵便受けにドサっと
電話帳のような厚さの郵送物が届く

中を開くと
ゲラ刷り段階の小説の原稿だ
“探偵もの”のような“弁護士もの”

読んでみると
これがすこぶる面白い
老若男女が楽しめる
エンターテイメントに仕上がっており
そしてラストには
予測不能の結末が待っている…

“これを映画化しないか”

THE FILMS COMMUNEの
プロデューサーから連絡が入る

二つ返事で首を縦に振ったものの
これがまさかのシリーズものであり
すでに手元には第7話までの原稿がある

そんなこんなで今
“Ben-Joe”の編集の合間を縫って
同時に新作の絵コンテも切っている

小道具制作チームや
ロケハンチームも動き出した

詳細については
近々発表できるかと思うが
今書けるのはここまで

ということで
乞うご期待!

監督
岩松あきら

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2017/04/22
役者から見える景色(メイク・特殊メイク編)

三河映画第一弾の制作から
ずっと関わっている
メイクの岩井菜摘
通称“なっちゃん”
三河映画のベテランスタッフです

“Ben-Joe”は
季節をまたいだ長期撮影
順撮りではなく
ロケ地や季節により
撮影順が行ったり来たり

ストーリー展開や
キャラクターの心情に合わせて
メイクも細かく変化します

それを間違いなくメイクするため
メイク担当は
“メイクシート”たるものを
常に持ち歩いています

メイクについての詳細が書かれた
それが“メイクシート”

台本から読み取られた
キャラクターを元に
監督と役者と衣装担当
それぞれとのイメージ合わせよって決められた
メイクや髪型
時には特殊メイクも含めて
記録されています

例えるなら料理人における
秘伝のレシピのようなものでしょうか

それは役者ひとりひとりに対して用意され
何十枚にも及び
キャラクター表現の手助けをしてくれる
大切なものです

なっちゃんは
単なるメイク担当ではなく
私の信頼すべき
パートナーでもありました

長時間の撮影
夜通しの撮影などが続くと
どれだけ気をつけていても
体調の変化に悩まされましたが

彼女はいつもそばにいて
ちょっとした変化も見逃さず
その時々に
対処サポートしてくれました

時には声が出なくなり目が腫れ
顔がむくみ
激しく痩せていく…

なっちゃんがいなかったら
この過酷な撮影を
やり遂げることは出来なかった
そう言い切れます

彼女は
作品に対してはもちろんですが
人に対する気遣いが半端ないのです

この人間力はおそらく
三河映画で培ったものでしょう
彼女は三河映画に育てられ
その彼女に私は助けられたのです

そんな彼女は
撮影が終わった今も
私の大切なパートナーです

早紀

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2017/04/17
役者から見える景色(制作チーフ編)

私が三河映画を知ったのは
約2年半前のこと
三河映画ホームページにあった
“Ben-Joe”の予告映像でのこと

そこに映っていた役者
坂本由佳

画面を通して
私が最初に出会った
三河映画のメンバー

本人を直接見たのは
制作発表当日
制作チーフとして駆け回る彼女だった

“Ben-Joe”では
役者でありながらスタッフとして現場に関わる
そんなメンバーが三河映画には何人もいる
彼女もその1人であった

三河映画との出会いには
ひとりひとりのドラマがある

なぜ役者ではなくスタッフとして
今回の“Ben-Joe”に関わる決意したのか?

私は彼女たちの口から
直接聞いたことはありません

でもわかります

私が見てきた
三河映画のメンバーたち
誰もが最後まで
やり遂げようとする“覚悟”がある
その“覚悟”こそが
彼女たちの決意の理由そのものではないかと

どんな関わり方であっても
“覚悟”を貫ける人間になること

これこそが
三河映画のメンバーの
決意なのではないかと思います

だから彼女たちは
自らの気持ちを
自分自身のしっかりとした行動で
示していたのだと思います

その“覚悟”を世界へ
夢を見続ける全ての人に伝えて欲しい

いい映画とは
全員が同じ方向を見ている
そんな姿の向こう側にあるのです

そして私が早紀として
画面の中で生きるベース
それは
彼女が演じた早紀なのです

早紀

※写真は、撮影のケイタリング準備中の制作チーフ:坂本由佳

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