熱量のあるカットの積み重ね

※写真は映画「Ben-Joe」撮影中の大島さん(画面中央)

前回のブログのつづき…)

三河映画の撮影は
基本合宿体制

お母さん役の葉子さんには
セットの隣の部屋で
寝泊りをしてもらっていたが
撮影に使用していた
大量の料理が腐り出し
セットから漂う強烈な悪臭の中
寝てもらうなんてこともあった

一番忘れられないのは
ぎっくり腰での撮影

撮影日直前に
彼女はぎっくり腰になってしまった

私が撮影の延期を提案したところ
他のスタッフやキャストに
迷惑がかかるからと
彼女は撮影の続行を申し出た

しかしそのシーンでは
長回しの1カットでの撮影を考えていた

共演者と揉み合いになる動きもあり
細かくカットを割って撮影すれば
腰への負担も軽減して撮れたのだが
監督の思った通り撮って欲しいと言われ
予定通り
1カットの長回し撮影を行うことにした

撮影前までの様子から
1シーン1カットでいけるか
かなり心配であったが
本番では異常な集中力で
彼女は見事やり切った

その熱量のある演技に
我々スタッフは
ただただ感心させられた

私たち自主映画をつくる者には
十分な機材も人材も予算もない

ただただこうした熱量のあるカットを
ひとつひとつ積み重ねていくしかない

彼女と共にその作業を重ねられたことを
とても嬉しく思い
出会えたことに感謝をしている

監督 岩松あきら